【山行報告】龍王岳・南壁

日時:平成30年8月4日(土)~5日(日)
山域:龍王岳(立山エリア) 主峰南壁Cリッジ、Ⅰ峰南壁左岩稜
メンバー:S田、A瀬、T原(報告)

8月4・5日は北岳バットレスの予定でしたが、参加予定1名のケガと、T原の膝痛の”泣き”が入り、歩く距離の少ない、龍王岳南壁となりました。
ここは10年前の岳人に載っていたらしく、以前からA瀬さんが気になっていたエリア。記憶力良いですね~

初日、立山駅の駐車場は結構いっぱい。遠くの駐車場に停めさせされる。それでも停められただけでもラッキーか。当然チケット売り場は長蛇の列だが、石川県民キャンペーン2割引で、これまたラッキー。

室堂BTで水を補給し、室堂山荘の影にテント類をデポ。浄土山経由で龍王岳へ向かう。
いったん鬼岳方面へ下り、鞍部から南壁にアプローチする。
雪渓がまだ残っており、いったんその雪渓に出て、とりあえず簡単なルートが無いか、遠くから眺めてみる。
結局適当に派生しているリッジを選び取り付いてみた。
3P終了点付近に、絶妙なバランスのエビの尻尾岩があり、ここがCリッジと知る。
トポが無く恐る恐る登ったが、3Pを3名でそれぞれリード。
とくに難しい所は無かった。ルート上3~4本程度、残置ハーケンがあった。各ピッチ総じてⅢ級くらいのグレードか。花崗岩でフリクションも効き、楽しむ事ができた。
また、登りきった所が主峰の頂上であることが気持ち良い。

一ノ越経由で室堂へ戻る。途中の道は整備され歩きやすい。ところどころ雪が残っており滑る。
デポ品を回収して、雷鳥沢の野営地へ。食事をして、酒を飲み(A瀬さんだけw)明日の打ち合わせ。星空が綺麗だが、早々に寝る。
鬼岳からのコルから下降して、龍王岳東尾根を眺める

主峰南壁Cリッジ 3P目

エビの尻尾岩。よく倒れないもんです
龍王岳の頂上です(1日目)

雷鳥沢キャンプ場。テントがイッパイでした。
雷鳥沢は快適なテン場です。けど売店はナシ
星がキレイ☆


2日目、5時にテントを撤収して出発。また室堂山荘の影に余分な荷物はデポ。道の良い一ノ越経由で向かう。
一ノ越から雄山谷に一旦降りて、龍王岳東尾根方面に向かう踏跡を辿る。途中の雪渓を渡り、南壁を眺める。
「どの壁が登れるかねぇ~?」と言いながら壁に近づくと、10年前の岳人に載っている写真にそっくりな岩を見つける。
トポ図があるⅠ峰の左岩稜の取付きだった。1P目が核心でⅤ級とあったが、このルートを登る事にする。

1P目 T原。取付は狭くガレガレ。狭いチムニー状をズリズリ登り、クラックが2条入った垂壁を、岩を抱えるように登る。クラックの中に手を突っ込むとホールドがあり、意外と登りやすい。カムを掛けまくり。
2P目 S田。草付の浅いチムニー(広いクラック?)からフェースを登る。Ⅲ級程度。
3P目 A瀬。Ⅲ級程度の岩稜を登る。快適。
4P目 T原。簡単な岩稜。Ⅰ峰頂上の親指岩の真下に着く。
東尾根をたどり主峰山頂でハーネスを外す。

帰りも一ノ越経由で快適歩行。デポ品ピックアップして、室堂BTに急ぐ。
案の定、バス乗り場は長蛇の列。臨時便が出て、それほど待たずにバスに乗れたが、美女平のケーブルは待たされた。
帰りは亀谷温泉で汗を流す。

一ノ越から下り、龍王岳東尾根を眺める。昨日とは逆面です

右手の岩が、Ⅰ峰南壁左岩稜

Ⅰ峰南壁左岩稜を抜けた親指岩の基部でロープを解きます

龍王岳東尾根を歩く

龍王岳の頂上です(2日目)