【山行報告】涸沢岳・西尾根

成人の日の三連休を使って、北アルプスの3000m峰のひとつ、涸沢岳に登ってきました。

日にち:2020年1月11日(土)~13日(月)
山域:北アルプス・涸沢岳
メンバー:A瀬、T原(記録)

初日は青空の良い天気!期待に胸が高鳴る。新穂高から入山。林道を歩き白出沢まで。
そこからノートレースの涸沢岳西尾根に取付く。
いきなりの急登…地形図を見ると初日目的地の2400m辺りまで、同じような等高線の間隔で急登が延々と続く。
トレースも無し…モナカ雪のラッセルに半泣きになりながら、背中の重荷に耐えて登り続けた。





2日目アタック。
朝から良い天気。天気予報はハズレか〜?と軽口を叩く。
まずは蒲田富士。岩場が出てくる。意外と難しい。聞いてないよーとか泣き言をほざきつつ、まだ余裕。
しかしそんな岩場が続出。ベルグラが張り付いた岩は雪不足でまだ埋れておらず、難しくなっているようだ。
加えて天気が悪くなってきた。雪庇も小さいながらもしっかりある。踏み抜きに注意しながら歩を進める。
そんなこんな難所をこなすも、風も強く気温も下がり、とてもシンドイ…。
奥穂まで…と目論んでいたがこれでは無理と悟り、心の中で涸沢岳までと決める。
あそこが山頂か!と登るとまだその先に尾根が続く(あるある笑)
それでも足を出し続ければ着くものだ。
A瀬さんを待ち、ここまでにしようと頷き合う。
吹雪で視界も悪く、下山も降りる尾根を間違えそうになる。
トレースも風で消えていて、あてにならない。
岩は登るよりクライムダウンの方が怖い。
おまけにピッケルのネジが緩んでピックがグラグラしている事に気づく。工具も無かったのでネジを手で回しながら騙し騙し使う。
雪壁のクライムダウンも手元足元に注意しなければならず、神経がすり減らされる。
いつまでも続く岩と雪壁…蒲田富士の最後の岩場を降りて、樹林帯に逃げ込みホッとする。
テントに戻ったのが15時。無理すれば下山できるが、疲れてヤル気無し。もう一泊し、厳冬期の北アルプス3000mへ登った事を二人で喜び合う。









3日目は下山のみ。
新雪の急斜面を下りラッセルでガシガシ降りる。
トレースが新雪と風で消され、ルーファイしながらの下山。
それでも登りで5時間掛かったところを1時間半で白出沢に降りる。
右股林道をトボトボ歩き新穂高に帰着。


久しぶりに厳しめの山行でした。
事前の情報では楽勝な感じでしたが、天候や雪の状況でガラリと変わる事を実感。
疲れましたー。