【山行報告】大武川一ノ沢大滝

日程:2020年2月24日
山域:南アルプス 大武川一ノ沢
メンバー:M崎、他1名

日帰りで南アルプス甲斐駒ヶ岳の近くにある大武川一ノ沢に行ってきました。
170mあるという大滝は見事に大きくて、若干氷結が甘いものの無事に登ることが出来ました。

4:00駐車場〜6:42 1393mピーク〜8:50大滝基部〜9:10登攀開始〜12:55登攀終了〜中滝見学〜14:00大滝基部〜16:38 1393mピーク〜6:10駐車場

前日に道の駅はくしゅうで車中泊して、暗いうちから出発。
トポと地形図に載っている一ノ沢手前の橋が見当たらず探してたら時間をロスした。
仕方がないので地図に載っていない左岸の林道をしばらく歩いたら立派な橋があり、ここで対岸に渡ったあと橋の下を通って下流に下り、堤防のある場所あたりからアプローチの尾根に取り付いた。
1393mピークまで登ったのち尾根沿いに一ノ沢まで降り、大滝まで複数の滝を巻いてアプローチするが所々悪い箇所があって難儀した。

大滝に到着して氷結具合を確認すると、右岸側は流水がジャージャー流れているが左岸側は氷結甘いものの何とか登れそうな具合。

一ノ沢大滝 でかい


1ピッチ目(55m,Ⅳ+位)
下部はアックスはよく刺さるがスクリューは奥まで刺さらない。
空気が乾燥していて氷はパリパリで割れやすい状態。
左岸側の氷に埋まった支点の前までロープを伸ばす。


大滝基部から 左岸側のベルグラから取り付く

2ピッチ目(55m,Ⅴ−位)
1ピッチ目よりも傾斜が少し増すが問題なく登れ、緩傾斜となった辺りでピッチを切る。
ただしスクリューの本数が限られてるので、8〜9m間隔でランナウトしながら登る。
この日は風が強く、右岸側の流水が巻き上げられて、シャワーを浴びながら登る羽目になった。



2ピッチ目 左岸沿いに弱点を付いて登る

2ピッチ目終了点から 中々の高度感

3ピッチ目(60m,Ⅲ+位)
最後は緩傾斜を滝の落口まで登る。
氷が非常に脆く、アックスを強く叩くとブロックごと砕けるので慎重に登る。
終了点からは中滝が見える。ここまで結構時間が掛かってしまった。



3ピッチ目の出だし 緩傾斜なのでサクサク登る


落口間際は氷結悪い

登攀終了後に中滝を見に行くが、かなり見事な滝で恐らく一ノ沢の本丸は中滝だと思われる。
静かな場所にひっそり佇む様子は神秘的で、滝の前で正座をしたくなるぐらい。
約60mのⅤ+以上はありそうで登るとすれば2ピッチ必要だろうか。
この滝に取り付いたら登り終わる頃には夕暮れになりそうなので、いつか必ず登りに来ようと心に決め、大滝を3ピッチ懸垂して降りる。



中滝 とても立派な滝で美しい

下山時、下の大滝の右岸からの巻きが悪く感じたので左岸から巻いてみたらこちらの方が悪くロープを出す羽目になり、余計時間が掛かかった。
そして、駐車場に戻る頃にはヘッデンになってしまいました。

下の大滝 ここは素直に右岸から巻くべきでしたσ(^_^;)