鋸岳

日程:2022年1月19〜21日
山域:南アルプス 鋸岳
メンバー:I垣、他1

何と今年の登り始め。
鋸岳から甲斐駒ヶ岳に縦走計画をたてましたが雪が深くて時間切れ、鋸岳のみ行ってきました。

1/19 晴れ
2年前、角兵衛沢の1800mあたりで転んで前歯が欠けて敗退。
今回は河原で既に崩れた箇所のトラバースが悪くて結構早くからアイゼンスタート。
角兵衛沢出合を11:30より取り付く。初日は2400mあたりまで上がればいいからとにかく頑張って登るぞと歩き出す。細い倒木の多い沢と尾根が混在する中を迷いながらテープと看板を頼りに高度を上げる。雪はどんどん深くなり、踏み抜くと不安定な岩で歩きにくい。2000mあたりからは太腿〜腰近くまで埋まることもあるしクラストして足首くらいのこともある。体重を乗せた瞬間に太腿まで埋まったり。16:30、稜線に乗り上げる手前2400mでテント設営。
初日の夕食は鶏団子鍋。気温が低すぎて食べてる時以外はずっと寒くてガスの消費が激しい。

1/20 雪
夕方近くまで今日は1日スッキリしない予報。凍った靴がなかなか履けず苦戦する。
7:40スタート。稜線に上がると雪はそれほど酷くないが視界不良。風はそこまで酷くない。それでも少し吹き溜まるとすぐ太腿レベルに近いラッセルになり歩きにくい。岩はスラブ状で脆く雪で見えにくいため足場が取りにくい。
第一高点から小ギャップを懸垂で降りた後、長い鎖を掴みながら登り返す。眉毛もまつげも凍ってきた。鎖が冷たすぎて指の感覚がなくなっていく。
鹿窓への下りは左から回り込んでトラバースが正解だったようだがよくわからず直登してしまい行き詰まる。何とか降りたら鹿窓だった。ほんとに窓みたい!
直登して登り返して第三高点を過ぎると大ギャップ。なるべく下まで降りてから残置を使い懸垂。右側のトラバースから急登を登り上げ尾根を辿ると12:30に第二高点。錆びた剣は持ち上げられず疲労を痛感する。
天気もまだ回復せず雪の状態もわからず先は見えない。それなら今日のうちに河原まで戻るかと決断し、エスケープの熊の穴沢を下る。
上部は無雪期ガラガラなので不安定な岩を踏みながらの下山。しばらく我慢すると樹林帯に入るけどやっぱり足元の不安定さは続き、2.5時間かけて約1000m降りる。穏やかな世界に戻ってきて、ホッとする。
16:30、河原でテントを設営。放射冷却で夜中から寒さが厳しくなり、最後は寝るのを諦めた。

1/21 晴れ
明るくなってぽかぽか日差しが出てから出発。
それでもやっぱり靴が凍ってなかなか履けない。
2時間半ほどで車に到着。

思った以上に積雪があり、とにかく寒い3日間でしたがとても貴重な経験となりました。