剱岳 源次郎尾根1峰上部岩壁 成城大ルート

日にち:2022年8月8〜10日
山域:剱岳 源次郎尾根1峰上部岩壁 成城大ルート
メンバー:I垣、他2(Nさん、Mさん)

8/8(月)
室堂から劔沢に行き、テントを張ったら偵察に。翌日熊の岩に移動も考えていたけど天気も微妙なので今回は劔沢ベースにすることに。

8/9(火)
1:30起床
3:00劔沢出発
4:30源次郎尾根取付き開始
7:30成城大ルート登攀開始
15:00源次郎1峰
15:30下山開始
20:00劔沢出合着
22:00〜23:00劔沢着

アイゼンピッケルは源次郎尾根取付きにデポ。軽量化のため今回はトレランシューズ。1ヶ月前に歩いたばかりだけど暗いとまた違う景色に見える。中央バンドに行くためのコルに到着。コルからは尾根を外れ、少し薄めの踏み跡をトラバースから藪漕ぎしながら辿っていく。中央ルンゼに合流してさらに少し詰めると漸く取付きに。

1P目 Ⅲ 30m I垣
テラス右の凹角〜ブッシュ状の凹状。
ずっと草付きでこれでいいのか?と思うほど。古いリングとハーケンが終了点。
2P目  Ⅳ  20m  Nさん
右のカンテ状フェース。
下から見るより登ってみる方が難しく感じた。ハーケンがたくさんあって支点には困らなそう。
3P目   Ⅳ  20m Mさん
カンテ左の凹角沿いのフェース。
やっぱりリードだと怖そう…どこも簡単には見えない。岩のフリクションは良い。
4P目  5.10a  20m  I垣
スラブを左に行きフレーク〜草付きバンド。
核心部。トラバースでルートははっきりして短い。けど足が少なくて切れているのでとにかく不安しかない。フレークは脆めでカムをセットしにくい。剥がれそうだったり浮いていたり。草付きバンドは足場は良くないし3人だと狭いけど、その先がわからなくてピッチを切る。
5P目  Ⅴ  30m   Nさん
脆いフレークを直上〜左上。
続けて行かなくてよかった…後半は草付きもあり下から見る以上に良くなかった。こちらも終了点は狭くて3人だと大変。
6P目  Ⅳ  40m  Mさん
左のクラック〜フェースを右上。
下から見るスカイラインに上がった感じ。ここもフレークが脆くてたまに取れるので確認しながら慎重に登る。
7P目  Ⅲ  40m   I垣
ハイマツ帯を直上。
ハイマツの藪漕ぎが凄すぎる。終了点がわからずロープいっぱいになりそうだったので適当に切る。
8P目  Ⅲ  40m   Nさん
急なハイマツ帯からチムニー。
意外に長かった。源次郎1峰にやーっと到着するとザーッと一雨来てしまった。喜びも束の間、風も強くて寒いので食べ物をお腹に詰め込んだら下山開始。
雨はその後も降ったり止んだりを繰り返して、濡れた源次郎尾根を何度か懸垂しながら慎重に降りる。
劔沢出合に戻ったのが20:30近く。デポしたアイゼンピッケルを持ち、さらに劔沢のテントに戻れたのは23:00だった。眠さと疲労で最後は全くペースが上がらなかった。無事に怪我もなく戻れて本当によかった。

8/10(水)
疲労と天気予報から今回はもう登るのをやめて下山することにした。朝ゆっくりして室堂へ。

思った以上に時間がかかってしまったけど今回、3人でトライできてよかったです。終わってみればあっという間で、夢のような時間でした。感謝でいっぱいです。今回の反省点をまた今後に活かしていきたいと思います。