別山東尾根 南白山

日にち:2023年3月19〜21日
山域:別山東尾根 南白山
メンバー:I垣、他3

3/19   国道156号線〜日照岳〜1830mあたり(1883mと1853mの間)
3/20   泊地〜南白山〜別山〜南竜の頭
3/21   泊地〜平瀬道〜国道156号線

3/19  晴れ
花粉症が酷いためか、数日前から体調がどうも良くない。出発早々から吐き気で足が進まず、昼まで様子を見てダメそうなら私は下山することを伝えてとりあえず出発。少しずつ調子は落ち着き日照岳に到着。頑張り過ぎなければ何とかなりそうなのでこのまま進む。今日の目標は1900mピーク。お天気も良かったしラッセルもほとんどなかったから私のゆっくりペースでもまあまあ進み、目標地点をクリア。まだ時間があるから先へ。ただ、アップダウンもあり、あまり進むと帰りも辛い。平瀬から下山するかと意見が出て、眼前に広がるまだまだ遠い別山、一部しか見えない平瀬道を見て唖然とする。そして後ろを見て、来た道はもう既にわからなくなりかけているくらい遠くて、また、うーんと考える。結局、平瀬からだとアップダウンが少ないことからそちらに決定。明日も全装で移動だ…。テントでは、体調が改善することを祈りながら眠りにつくが鼻水や咳が止まらず呼吸が苦しいまま朝を迎えた。

3/20  晴れ
今日はいよいよ南白山へ。お天気は良く、空は青くて山は白く輝いている。北アルプスもくっきり見える。御嶽も乗鞍も、福井の山々も、みんな素晴らしい。南白山は着いてみれば平らな楽園のようなところだった。ここから先の痩せ尾根が嫌らしいようだけど今回は雪もしっかり着いていたのでロープも不要で助かった。別山は目の前にずっといるのに、なかなか着かない。やっと着いたら石川県側の山々や日本海が広がり慣れ親しんだ景色にホッとする。ここからはツボ、途中からスキートレースがあった。南竜から来たようだった。別山から先も、雪庇に気をつけながら歩く。南竜の頭を超えた辺りでテント泊。前日ほど鼻水はなくて良く眠れた。

3/21  曇り
前日の夕方から風が強くなり雲が増えてきている。本峰には寄らずに真っ直ぐ下山することになった。メンバーの1人が途中で谷筋に携帯とカメラを落としてしまうが30分程で見つかった。奇跡みたいだった。
林道を歩き始めてしばらくしたら雨がぱらついてきた。小雨のうちに国道まで戻ってこれた。車をデポしてないのでタクシーを呼ぼうとしたら夜まで予約で一杯と言われる。ちょうど降りてきた親切な釣り師さんが送ってくださり大変ありがたかった。

今回は最初から私が体調があまり良くなくて本当はやめておけば良かったのだろうけど、このメンバー、天候、タイミングはもう揃わない奇跡みたいなもので、ちょっと無理をしてみんなにも迷惑をかけてしまいました。本当に、感謝でいっぱいです。
この3日だけ晴れたり、体調悪いながらも歩ききれたり、カメラと携帯すぐ見つかったり、釣り師さんが送ってくれたり、色んな奇跡に支えられた山行でした。
雪山を始めた2年目に初めて南白山を知り、毎年計画するけど延期になってばかりで、こんなにあっさりと行けてびっくりでした。雪山は条件次第で本当に違うからこればっかりは本当にタイミングなんでしょうか。
南白山を目指してから、気づいてみれば5年もたっていました。私も雪山7年生。これからも慢心せず、精進しながら雪山を楽しんでいきたいと思います。

初日のテント泊地より左端が南白山、右端が本峰

2日目の朝


南白山より別山と本峰