ニュージーランド南島にトレッキング

日にち:2024年4月5日~4月19日
エリア:ニュージーランド南島にトレッキング
メンバー:S田

2024年4月5日~4月19日、ニュージーランド南島にトレッキングと観光に行ってきました。

30歳前後の頃、インド、ネパール、タイに一人で訪れたことはあるが、今回は久々の海外一人旅。定年退職前の有給消化中に秋のニュージーランド南島を旅してきました。山、氷河、フィヨルド、野生生物の宝庫の半島と自然の見どころ満載、ゴシック調の建物が美しい町も多く、充実の15日間でした。

ニュージーランドといえばミルフィードトラックが有名だが、小屋に泊まれる人数が限られ、超人気ルートの為かなり早めの予約が必要で、思い立った3か月前では到底無理。ただ、日帰りのトレッキングコースはかなりあり、フィヨルドのクルージングやお世話になっている旅行代理店エムトラベルのMさん推しのダニーデンという町にも興味がわき、それらを組み合わせてのプランを立てた。

4月5日 小松空港~仁川空港~オークランド(大韓航空)
出発前までは宿や移動のバスの予約等でバタバタしていたが、いざ出国すると不安感よりも解放感に満たされる。

4月6日 オークランド~クライストチャーチ(ニュージーランド航空)
クライストチャーチは2011年の地震で中心部がかなり被害を受けており、大聖堂は再建中だったが、他のゴシック調の建物は晴れ上がった青空に映えて、さながらテーマパークって感じ。町にはいたるところに公園が点在しており、こんなところに住めたらいいだろうなぁと心から思った。留学先として人気なのも納得。

4月7日 クライストチャーチ~アオラキ/マウント・クック国立公園
長距離バスの乗客は私と台湾人男性の二人。台湾人の彼は英語が堪能で、ドライバーと普通に会話している。私は時々しか参加できないのがもどかしい。

標高3724m、ニュージーランド最高峰アオラキ/マウント・クック(アオラキはマオリ語で”雲を突き抜ける山”)。このマウント・クックを中心に標高3000mを超える19のピークと氷河で形成されているのがサザンアルプス山脈とのこと。今日も秋晴れ。近づくにつれ、青空をバックに雪を抱いたマウント・クックの雄姿がどんどんせまってくる。まだ夕方までには時間があるのでケア・ポイント・トラックという比較的短いトラックを歩く。ほぼ平坦ながら終点ではミューラー氷河とセフトン山、マウント・クックの姿が堪能出来、人気ルートらしい。後日歩く予定のフッカー・バレー・トラックも下見に途中まで歩き、宿へ戻る。後で振り返ると往復3時間のフッカー・バレーはこの日に行けなくもなく、無理してでも歩けばフッカー谷からの山々を楽しめたのに…。やっぱり美味しいものを後に残しておくのではなく、先に食べる方がいいことを再確認。

4月8日 晴れ
今日もマウント・クックは神々しく輝いている。今日の予定はセアリー・ターンズ・トラック。大部分が階段になった急坂を登ると小さな池が現れる(ターンとは山中にある池の意味)。目の前には氷河が迫り、マウント・クックもでっかく見える。ここから先は健脚向けというミューラー小屋まで足を延ばし、小屋からサザンアルプスの大パノラマを欲しいままに堪能。今日は痛いくらいに日差しも強い。ニュージーランドの紫外線は日本の7倍らしく、要注意である。

4月9日 朝から小雨模様。
山の方はガスってマウント・クックは全く見えないが、予定通りフッカー・バレー・トラックへ。橋を計3回渡り、天気がよければマウント・クックを眺めながら木道を歩くのだが、今日は一日中ガスガス。雨風も段々強まり、カッパを着ていても寒い。ところが欧米人は短パンでビショ濡れでも平気な顔をしている。冬でも半袖短パン姿の欧米人にはホント、DNAの違いを感じさせられる。終点のフッカー湖までピストン。

4月10日 朝から大雨。傘をさして歩ける近場のショートトラックを散策し、4日間滞在したマウント・クック国立公園を離れ、ワナカ湖に面したワナカの町へ。ここを選んだのはこの町を拠点にしたトレッキングルート、ロイズ・ピークからのガイドブックの写真が素晴らしかったから。ただ、明日の予報は雨なのが残念だが…。

4月11日 小雨~曇り 
目的のロイズ・ピークの登山口まではワナカから歩いてアプローチするが、2時間近くかかる。入山料の$2をボックスに入れ、牧場の中のルートを牧草を食む羊たちを横目に上っていく。下部では視界はあるが、雲が低く、天気がよければ望めるはずのマウント・アスパイアリングの姿は全く期待出来ない。でもこんな悪天でも30~40人位のトレッカーには会う。昼過ぎにピーク着。強風とガスで何も見えない。下山途中から太陽が顔を見せ、結構遠望もきくようになってきたが、マウント・アスパイアリングまでは見られなかった。

 

4月12日 小雨~曇り
今日はワナカからクイーンズタウンまで移動。YHAに荷物を置き町を散策。サザンアルプスの山々をバックにニュージーランド3番目の大きさのワカティプ湖畔に広がるその名の由来である「ビクトリア女王にふさわしい」美しい町クイーンズタウン。各種アクティビティも楽しめ、スキー場も近く、南島の中でも特に国内外から観光客が多く訪れるのは納得。

 

4月13日 曇り~小雨~晴れ
今日は今回の目的の一つ、ミルフォード・サウンドのクルーズツアー。フィヨルドランドで最も人気があるらしい。クイーンズタウンからは約2時間のクルーズも入れて往復12時間半。ちなみにサウンドとは”入り江”という意味。ミルフォード・サウンドまではずっとガス模様。ただ、クルーズでは昨日までの雨で迫力を増した滝の下まで船長は近づいてくれ、水飛沫で全身水浸し。ガスの中からそそり立つフィヨルド地形は幻想的というか、おどろおどろしくて独特な雰囲気を醸し出していた。

4月14日 晴れ
今日は疑いようのない好天。クイーンズタウンの気品ある風景を高台から望みたくてベン・ロモンド・トラックからピークを目指す。少し登っただけでも湖と町とバックの山のコントラストが美しく眼下に広がる。ロイズ・ピークでは何も見えなかったが、あの日天気がよければこんな感じだったんだろうなぁ…。空が青いほどそれを映す湖の青さも際立つ。登るにつれサザンアルプスの山々も360度ぐるりと見渡せるようになる。槍や富士山に似た形状の山もあり、何だか日本の無雪期の山って感じ。途中雲海ゾーンがあるが、そこを超えるとまさに雲上の大パノラマ。圧巻のロケーションを寒さも忘れて30分くらい堪能した。

4月15日 晴れ
3日間滞在していたクイーンズタウンを離れダニーデンヘ。バスに乗る前に、いつもお客が列をなしていたファーグバーガー・ベイカーが早朝のせいか列がなかったので、サンドイッチを買う。焼きたてのバンズに黄身が半熟の目玉焼きとたっぷりのベーコンがはさんであって超美味。列が出来るには確かに理由がある。あと、毎日楽しんだコーヒーはフラット・ホワイトというエスプレッソにほぼ同量のフォームミルクを加えたもので、クセになる味だった。

ダニーデンには昼過ぎに到着。インフォメーションのスタッフに声をかけると「日本語で大丈夫ですよ」。日本人スタッフのTAIKOさんだった。日本語が通じるのは何てありがたい! 明日のオタゴ半島野生生物観察ツアーの予約を入れてもらう。ダニーデンはスコットランド風の歴史的建築群が多く、ニュージーランドで最初に設立されたオタゴ大学があり若者が多い学生の町。更にオタゴ半島は希少種のペンギンやアルバトロスを観察出来るらしい。

4月16日 曇り
朝、オタゴ大学を見に行く。キャンパス内の時計塔は大きく威厳がある。どこかの時計台とは大違いだ。

今日のオタゴ半島ツアー、ミニバスに乗り込むとお客は私一人と何と贅沢。ドライバーでガイドの彼が色々英語で話しかけてくる。本当は勉強になってありがたいのだが、一対一は結構しんどい。いつも、帰ったら英会話勉強しよう!!と思うんだけどね…。双眼鏡も貸してくれて珍しい野鳥や海岸で寝そべるオットセイ、羽を広げた長さが3mにもなる世界最大級の鳥、ロイヤル・アルバトロスを観察。

4月17日 晴れ
ダニーデン空港からオークランド空港へ。
北島のオークランドは昨日までの南島南部とはうって変わって暑いくらい。
ニュージーランド最終日なので、のんびりとハーバー近くで濃厚なアイスクリームとフラットホワイトを飲みながらくつろぐ。

4月18日 晴れ
オークランドから仁川空港へ。搭乗時間は12時間、映画を5本も観れた。地下サウナで仮眠、翌4月19日に小松空港へ。

15日間、体調を崩すこともなく、ニュージーランドの魅力を堪能出来ました。
ちなみに費用は航空券が33万円、宿泊、交通費、食費、ツアー参加費で22万円、トータル55万円程度でした。