北海道(羊蹄山、利尻山、斜里岳、羅臼岳)

日にち:2024年7月18日~23日
山域:北海道(羊蹄山、利尻山、斜里岳、羅臼岳)
メンバー:S田、他1

知人のJさんと北海道の山旅に行ってきました。
Jさんは以前、定年退職後に一人でトライしようとしたが、実現出来なかったらしい。私も北海道は学生時代、周遊券を使いユースホステル泊まりの旅で何度か訪れていたが、山は羅臼岳に登ったくらい。特に礼文島はトータル2週間位滞在して毎日利尻山は見ていたが、登っていなかったので、この機会に訪れることにした。
天気と体調と相談しながら、今回は10日間の日程で代表的な山を登ることにした。

7月18日(木)   羊蹄山
新潟からのフェリーで早朝小樽着。そのまま羊蹄山真狩コース登山口へ。蝦夷富士と呼ばれるだけあって、町からの山容は秀麗。
キャンプ場発6時45分。白樺とコメツガの樹林帯を歩き始めるが、何故か身体が重く、すぐに汗だくになる。後で考えるとそんなに揺れなかったフェリーだが、やはり船酔いの影響があったようで、この日が一番辛かった。
ガスガスの為、展望は芳しくないが、時折晴れるとガスの合間から頂上への登山道やカールも顔をのぞかせる。
9合目から先は距離的に短そうな岩場コースを選ぶが、これが結構時間を食い頂上には12時着。やはり展望はきかず、早々に下山。
9合目近くの避難小屋辺りのエゾカンゾウの群生が見頃。管理人さんはやさしそうな方で、ヒグマ情報や水の提供もしていただいた。
下山も結構段差があったり滑りやすかったりで神経を使うが、16時50分に登山口着。
平日のせいか登山者は少なく、出会ったのは10人位だった。


7月20日(土)    利尻山
昨夜は利尻北麓野営場のケビンに泊まり、朝4時30分出発。
ダケカンバ、トドマツ、エゾマツの樹林帯を辿る。今日は体調はいい。やっぱり一昨日は船酔いの影響だったのか…。
樹林帯を抜けると風が強くなってくるが、その分涼しくて助かる。今日もガス模様だが、晴れ間から姿を見せる利尻山はかっこいい。雪を抱いた利尻山が銘菓「白い恋人」のパッケージに描かれていることは昨日知ったが、なるほど絵になる。可能なら雪のある時に訪れたいものだ。
8合目からは若干急登。9合目からは岩場と溶岩粒のザレになるが、登りやすいように工夫されていてありがたい。
風は強めだが、他の登山者の「今回は3回目だけど今までで一番穏やか」との声に、最北の独立峰だけあって気象条件は厳しいんだなと納得。
今日も頂上はガスで展望はないが、念願の利尻山に登れて満足。登山者は他の山の10倍くらいに感じる程、圧倒的に多かった。登山口には12時40分着。


7月22日(月)    斜里岳
ガイドブックには登りは旧道(沢沿い)、下りは新道(尾根道)がお勧めとあり、それに従う。登山口の清岳荘を4時25分出発。しばらく林道歩きの後、渡渉が始まる。水量は少な目でスパッツ無しでも問題無かった。大小いくつものきれいな滝が現れ、沢登りをしたことがないJさんは「山は尾根からしか登ったことがないけど、谷から登るのは新鮮だな」と感激していた。特に長いナメが続く万丈の滝はきれいだし、クライミング要素もあって楽しそう。
今日も天気はいいが風が強い。おかげで暑すぎず、虫もいなくて快適だが…。頂上手前の馬の背ではかなりの強風。何とか風に抗いながら頂上には7時45分着。今日も展望は無し。
下りの尾根コースは長いが展望よく、下るにつれてガスも晴れ、斜里の町や阿寒の山まで望めた。登山口には10時55分着。
バイクで奈良から来た若者と話していたら、仕事を辞めて行った屋久島の宮之浦岳で山にハマり、今は2週間北海道の山巡りをしているそう。幌尻岳以外の100名山を登る予定らしい。


7月23日(火)    羅臼岳
前夜は登山口の木下小屋に泊まる。宿泊予約の電話口では何だか怖そうな感じの管理人さんだったが、実際小屋で話すとヒグマの習性や、小屋に冷蔵庫がなかった頃の肉の消費限度の話や、色々興味深い話をしてくれて、なかなか味のある優しい方だった。
今日は4座目ということもあり、結構疲れが蓄積している。今夜から明日にかけて大雨の予報なので、今回は羅臼岳を最後の山行ということで、頑張ろう。4時40分出発。
基本的に樹林帯を行くが、頭上の木の枝に何度も頭をぶつけてしまう。ヘルメットが欲しい!
羅臼平からは羅臼岳、反対側に連なる知床連山の一角もきれいに望めた。
この辺り一帯はヒグマの生息地の為、非常用に熊スプレーも携帯してきたので、目撃出来たらラッキーだと思ったが、残念ながら見られず。
羅臼平からは途中、今回一番見事だったお花畑を楽しみ、最後は大岩帯を越えて9時20分頂上着。風強く展望は無い。それでも知床最高峰である羅臼岳に登頂出来て感慨深かった。
木下小屋には13時25分着。管理人さんによれば今日の登山者は30人程度とのこと。


今回、10年前に北海道の日本100名山を完登されたS下さんに詳しく的確なアドバイスをいただき、スムーズに登ることが出来ました。
S下さん、本当にありがとうございました。
また、好天に恵まれて登りごたえのある山を堪能出来て良かったです。
まだまだ北海道には登りたい山がたくさんあるので、体力を維持し、体調を整え、出来れば来年もまた訪れたいと思います。