大山、石鎚山、剣山

先日、連休を絡めた3日間で知人と大山、石鎚山、剣山を登ってきました。

日時:2024年11月3〜5日
メンバー:S田、他1名

石鎚山は以前、面河川を2泊3日で遡行後に山頂から瀬戸内海の眺めを堪能した覚えがある。剣山はその後、近くの祖谷渓を遡行したが頂上を踏むのは初めて。

11月2日(土) 昼、大雨注意報の中、出発。大山夏山登山道登山口近くの南光河原駐車場で車中泊。

11月3日(日)  大山
前日夜まで降っていた雨は上がり、駐車場からは伯耆富士の別名を持つ大山の秀麗な姿が望める。大山は見る方向によって全然形が違うのが何とも不思議。
なお、大山は標高1729mの剣ヶ峰が最高峰だが、立ち入り禁止の為、標高1709mの弥山へ。
夏山登山道口を6時過ぎに出発。
最初は石段、その後ブナ林の登山道を行く。丁度紅葉が見頃を迎えている。チブリ尾根に似た雰囲気だ。上空はビュービュー強風吹き荒ぶが、登山道は樹林帯に守られているせいか、身体にはそれほど感じない。
ただガスガスで眺望が効かないのが残念。森林限界を越えるといつもはハイマツだが、今日は特別天然記念物のダイセンキャラボクが群生。
8時半に到着した頂上もガス模様だったが、下る頃には徐々に青空がのぞいてきた。
それにしても登山者が多い。登る人は引きも切らず、すれ違うのも大変で、今年訪れた山の中で最も混んでいた気がする。
それでも五合目から行者谷コースを選んだら格段に人が少なくて静かな大山を堪能できた。こちらからはかっこいい大山北壁が望める。逆光ではあるが、逆に神々しく感じた。
登山口には11時半に到着。名物大山そばを食べ、豪円湯院で汗を流し、次の登山口石鎚山ロープウェイ乗り場へ移動。


11月4日(月)   石鎚山(天狗岳)
7時20分始発の石鎚登山ロープウェイで山頂成就駅へ。予定より早い始発だった為、余裕を持って行動できた。
山頂成就駅から遊歩道のような参道を歩き、石鎚神社成就社へ。八丁坂を一旦下り、試し鎖へ。試しと言う割にはここの鎖場と続く下りの鎖が一番嫌らしい感じ。同行のJさんはかなり緊張したらしく、その後の一の鎖、二の鎖は迂回路を選択。
私はフィールドアスレチック感覚で楽しんだけど、小学生位の男の子が「お父さん、怖い〜」と泣きながら登っていた。ガイドが「もう少しだ、頑張れ!」と励ましていたが、彼がこれで山嫌いになったら可哀想…
途中、北壁をクライマーが登っているのが見えてかっこよかった。
頂上山荘から見る天狗岳はまさに天狗の鼻のようで絵になる。天狗岳までのアプローチも岩場で、すれ違いも嫌らしくなかなか時間がかかった。下から見上げた北壁を覗き見ると高度感が凄い。
天狗岳には11時着。山頂は狭く記念撮影は順番待ちだが、今日は素晴らしく晴れ上がり、ぐるりと四国の山々や瀬戸内海の景観を楽しめた。
石鎚山もブナの紅葉が綺麗で、何だか地元の里山を歩いているような感じだった。
下りの14時のロープウェイに間に合い、麓の京屋旅館の白濁湯の温泉で汗を流し、明日の剣山登山口の見ノ越へ。
道中、たくさんのタヌキ、鹿に出会う。これだけ野生動物が多いのだから熊もいるんじゃないかと思って調べたら、剣山近辺に生息するツキノワグマの個体数は20頭前後らしい。



11月5日(火)   剣山
剣山はコースタイム3時間弱。3日目の山で更に今日中に帰宅するには程よい長さ。
見ノ越の登山リフト駐車場を6時20分出発。
風は無く青空が広がっている。平日の為か百名山にもかかわらず登山者は少なく静か。なだらかで歩きやすい登山道を行く。
山頂には8時着。頂上はミヤマクマザサの草原に覆われた広場で、ぐるりと見渡せる四国山地の山並みが素晴らしく、ずっとたたずんでいたくなる。
こんなになだらかな山なのに剣山という名前がついているのは、巨岩をまつった修験の行場だったかららしい。
尾根道コースから下山し、途中から遊歩道を辿ると祖谷川源流の苔むした岩やしっとりした紅葉が楽しめ、静かな散策コースだった。
駐車場には10時着。
休日明けで温泉もM宅さんお勧めの大塚国際美術館も休館だった為、残念ながらどこも寄らずに帰路についた。