以下の改造については、プラスチックパーツの下駄(「ヒールリフター」が正解のようです)の破損の可能性が大のため、実施しないで下さい。
当該記事は、しばらく後に削除しようと思っています。
山スキーのビンディングに、TLT-Speedを使用している。
これ、軽量である事が何よりのメリットであるが、Diamirと比べると少々扱いが面倒な所がある。まあ軽量化とのトレードオフな訳なので納得して使っている。
しかし、TLT-Verticalと比較しても、下駄を回転させる動作が格段にやりにくい気がする。
TLT-verticalは、下駄のパーツにストックの先を挿して、テコが効いて「クルッ」を回転をする事ができるが、この動作をTLT-Speedでやろうとしても、先ずはムリ。
仕方なく屈んで手で回す事が多くなるが、斜面等でバランスを崩す原因にもなるし、何より荷物を背負って屈む動作が疲れる。
と思っていた所、コージツでTLT-speedとTLT-Verticalが並んで展示されているのを何気に見ていると、
「あれ?この下駄のパーツって、ネジピッチ一緒じゃない?と言う事は交換出来るんじゃない??」
と気づいた訳です。
TLT-Verticalの下駄もアフターパーツで取り寄せが可能と言う事で、早速注文。
2個セットで2100円でした。
重さを比較してみました。
TLT-Verticalの下駄:61g(ただ小さな金属パーツが含まれていません)
TLT-Speed:88g
なんと約27gの軽量化!
取り付けした画像です。
ちょっと面倒な点は、あまり一般的でない「トルクスドライバー」が必要になる事と、
カカトのリリースバネを一番弱い10の位置5以下にまで下げて、抑えるようにして外す事です。
じゃないとバネの力で中のパーツが飛び出してきます。小さな金属片パーツもありますので、要注意。
GWに山スキーで使用しましたが、操作感は大満足です。
平成24年5月10日追記
私の無知から上記改造を行なって「操作性の向上!」と喜んでいましたが、以下の通りプラスチック下駄(ヒールリフター)破損の可能性のご指摘をいただきました。この改造は決して行わないで下さい。最悪のケースとして山行中にビンディング破損の可能性すらあります。
もしこの記事をみて改造を思い立った方がいらっしゃいましたら、誠に申し訳ありません。ご迷惑をおかけした事をお詫び申し上げます。Verticalのヒールハウジングにはトップカバーの支えになる突起があり、そこでヒールリフター(=下駄)にかかる荷重を受けている構造なのです。
事実、初年度製のVerticalでは樹脂のトップカバーの破損が多く、次の年からトップカバーの足部分とハウジングの突起をつなぐホゾの部分に細いスプリングピンを追加して補強したという経緯もある部分なのです。
さらに、SpeedのハウジングにはVerticalのようにヒールリフターに掛った荷重を受け止める突起がありません。
したがって、残念ながらこの改造では、使用中はもちろんスキー搬送中に乱暴に扱われた場合でも、トップカバーのヒールリフター部分が破損する可能性が大で、割れ方によってはビンディング自体が使用不能になってしまう事も考えられます。
安全に使用したければ、Comfort用のトップカバーか、入手可能なら最新のRadicalのモノを試してみると良いと思います。
平成24年5月28日追記
ビンディングを元に戻すついでに撮影。
分かりづらいですが、ヒールリフターを踏むと、プラスチックパーツの根っ子で体重を支える事になり、容易に破損してしまうであろうことが想像できます。
本物のTLT Verticalは、 ヒールリフターの下にプラスチックパーツの受けがあり、そこで体重を支えてくれます。
TLT Verticalビンディングの画像があれば説明が容易なのですが、、、
報告:浅瀬