境川・大畠谷(雨敗退)

日にち:2022年9月3日(土)~4日(日)
山域:境川・大畠谷
メンバー:T野、T原(報告),H(OB),ほか2名(福井山岳会)

前週からずっと天気予報のチェックをして一喜一憂していた。(だいたい悪い予報だったが)天気予報は各社バラバラで何を信じていいのか…西に大きな台風もある…
前日金曜日は翌日曇り時々雨の予報だったが、リーダーから決行のメール。
3日朝5時過ぎに福井組と合流し、車2台で桂湖に向かう。
車1台を下降予定の開津谷に置いて大笠山登山口へ。
天気予報が悪いので登山者の車も釣り師の車も無い。
吊り橋手前コンクリート造の建物裏から7:00入渓。この頃には青空が見えてきた。
ゴーロ帯を1時間ほど歩き2段25m滝にぶつかる。ここはセオリー通り左岸を高巻く。ブッシュを掴みながら登り、適当なところから長いトラバースをこなす。奥の滝もまとめて巻き、斜面が崩落している少し手前で谷へ降りる。高巻きに2時間を要した。汗ダクで水を浴びて涼む。ここで私(T原)がメガネを水に流してしまう(マヌケ)
いくつか小滝を越え、ロープを出す滝も出てくる。
しばらくすると雨がポツポツあたってきた。
2連CS滝も我々には登れないので、素直に左岸の草付きを巻き上がる。
悪い草付きを大粒の雨の中トラバース。下降ポイントが見つからずしばし立ち往生。
そうこうしている内に眼下の谷が大増水し、さきほどまで立って居た谷は濁流が渦巻いていた。たまたま高巻き中であったことは幸いだった。
雨も止む気配なく谷へも降りれず、13:30ここでビバークする事とする。
数少ない灌木にタープを張り、傾斜の緩い所にツェルトを張り、5人分の寝床をなんとか確保して、明日の行動を協議する。敗退と決め、水が引いていれば往路を降り、水が引かなかった場合、最悪は開津谷側の尾根へ登ってその尾根を藪漕ぎして下山する…各々不安な夜だったようだ。
翌日明るくなって谷を見下ろすと水は引いていてひと安心。いろいろ意見ははあったものの、一番楽に下山できると思われる往路を下降することにした。6:30行動開始。
ほとんどの小滝はロープを使わずに降りる事ができたが、一箇所だけ離れた流木を頼りに、長さの違うロープを二本繋いで懸垂した。
2度めの2段25m大高巻きもやはり大汗をかいたが、木も豊富に生えた斜面なので、最後は25mの懸垂を2回して、たまたま見つけたガレたルンゼをくだり、無事に谷へ降り立った。
そして天然ウォータースライダーを楽しむ心の余裕も生まれ、昼を少し回ったころ車に帰着した。