剱岳 八ツ峰

【山行報告】
日にち:2023年9月3〜5日
山域:剱岳 八ツ峰
メンバー:I垣、他1

9/3  馬場島〜早月尾根〜剱岳〜熊ノ岩
9/4  八ツ峰6峰Cフェース 剣稜会ルート、Aフェース 魚津高ルート
9/5  熊ノ岩〜剱岳〜早月尾根〜馬場島

9/3 晴れ
6時スタート。水とビールを担いで合計18kgのザック…先週のコロナから回復したばかりで体力には不安しかないけど1日歩けば明るいうちに何とか行けるかな。蒸し暑くて水の消費も激しい。早月小屋で最終天気を確認し6日に下山予定だったけど5日に短縮することにした。途中で源次郎尾根をソロで登ってきた知り合いに会う。達成感でいっぱいの彼の表情に元気をもらい先を急ぐ。小屋から先になるとガスが増えてきて山頂は真っ白。北方稜線から長次郎谷左俣までは割と近かったけど、左俣の下りが今回の核心だった。雪渓がない事はわかっていたけど主稜も行けたら行きたかったので念のため持ってきたピッケルを杖にしてガレ場を降る。熊ノ岩まで下るだけで1時間以上かかり16時近くに漸く到着した。熊ノ岩は水が枯れていて、来る時に1箇所流れていた所があったので水はそこに汲みに行った。あってよかった。夕食の豚鍋を食べたらすぐ眠くなり早々と就寝。

9/4  曇り
予報では昼から悪そうだったけどもし時間があれば主稜にも行きたかったので3時半起床、5時出発。Cフェース取付きまでに崩れかけた雪渓を渡るのも大変で足元は砂地、雪渓に砂と石が混じり上がろうとすると崩れてなかなか上がれない。泥だらけになりながら取付きへ。6時登攀開始。どこでも登れそうでハーケンもあちこちに打ってあるためか逆に迷ってしまう。つるべで登り5P、8時前に終了。上から見ると八ツ峰の下半の取付きあたりはまだかろうじて雪渓が残っていた。雲も増えてガスが濃くなり風が強くなってきた。降りて休憩して、まだ登れそうなのでAフェースの取付きに移動。10時登攀開始。今度は3Pなので1時間で終了し、取付きに戻ってきたら12時だった。今日はこれで終了し13時テントに戻った。ガスの切れ間に八ツ峰を眺めながらビールを飲む。3日目の夕食予定だったビーフンを作り、おやつを食べて八ツ峰をまた眺める。気づいたらもう夕方で何故かちゃんとお腹も空く。夕食のカルボナーラを食べたらやっぱり今夜も眠くて20時前には就寝。

9/5 ガスのち雨
夜中に雨が降っていたらしいが全く気づかなかった。朝も降っていて、準備をしていたら小雨に。今のうちに撤収しようとテントをたたみ5時半出発。長次郎谷左俣の登りは下りよりはマシで1時間で北方稜線に出てホッとした。
山頂は真っ白で劔沢から上がってきた1パーティーのみ。こんな日は上がってくる人いないだろうと思ったけどさすが早月尾根、その後も何パーティーかとすれ違う。それにしても、何回歩いても長い。湿度が高くて汗が止まらない。馬場島までもつかなと期待したけど残り1時間半の辺りから本降りの雨となり雷も。転ばないように気をつけて下山した。

何回か計画したけどお天気に恵まれず延び延びとなり、今回、雪渓ないから難しいかなと思いながらのトライでした。予想通り、長次郎谷の下りが核心となりましたが無事に行ってこれてよかったです。憧れの熊ノ岩で八ツ峰を眺め倒して大変ありがたい3日間でした。
核心だった長次郎谷左俣の下り

雪の全くない八ツ峰と熊ノ岩

6峰Cフェース

足の立派な雷鳥さんです