三方崩山(雪稜)

日にち:2024年3月6〜7日
山域:三方崩山(雪稜)
メンバー:I垣、他1

三方崩の雪稜にいきたいと3年前くらいから?何となく思っていて、去年は時期が遅くて断念。今回は後立山の山行計画の代案で計画しました。

3/6  雪のち曇り
道の駅飛騨白山に着くと雪。どうしようかと様子を見ているとしっかりした降雪。もうダメかなあと言いながらも少し小雪になったところで9時に漸く出発。
スタートからすぐにワカンをつけて小一時間、林道を歩き、登山道入り口へ。薄いトレースはルンゼから尾根に取り付くのかな。近道にもなりそうなのでついていく。分厚い雪板のような層の下に重たい湿雪で踏むと硬く割れた後にググっと膝くらいまで沈む、なんともパワフルな歩き。緩い尾根に乗り上げる最後はなかなかの急登でやっと上がってもまだ1200mくらい。その後は緩い広い尾根でパワフルラッセルの割になかなか進んだ感じがせず、疲労が蓄積…。景色もガスガスで雲も厚そう。稜線に上がると風も強い。予報より回復悪い。6.5時間ほどかけてやっと1800mちょっとの辺りに着き、風が避けれそうなブッシュの脇にテントを設営。もう歩きたくない。つかれたー。最初に2L水を汲んだおかげで水作りが少なくて良かったです。ぐったりして20時すぎには早めの就寝。

3/7 晴れ
朝起きても風が強くてなかなか怖そうな天気。しかも私の靴がソールのゴムが砕けてアイゼン外れそう…というアクシデントもあり、山頂アタックピストンでもいいかなと諦めモード。でも、予報は晴れだから雲海かもしれないし(私の希望的観測)、念のためスノーバーを持って7時半スタート。歩き始めてしばらくするとどんどん晴れていく。やった!雲海だー!やっぱりカッコいいぞー!!
アイゼンや時間も雪崩の不安も色々あったので、今回は1番手前の第一岩稜にしようと決めて下降点を考える。当初は1860mくらいかなと思っていたけど結局1950mくらいからルンゼを降りてトラバースして取付きへ。

1P目 40m
第一岩稜の右脇を上り雪稜に乗り上げる。スノーアンカーも使って支点をとってみてる。なかなか使い勝手良さそう。

2P目 50m
岩峰に乗りたいけど雪が切れて上がれずまたもや右脇から乗り上げる。雪もクラストだけ、クラスト+湿雪、腐った湿雪バージョンが混在していてなかなか登りにくい。

その後はロープを伸ばしながらコンテで上がっていく。
一旦先頭を交替し、最後は私がトップで稜線へ。雪が重くて登りにくいし、日差しが暑くて苦しくて、短い登攀なのになかなか修行だった。
11:30登頂。

雲海の上の山は雲に浮かんでるみたいで、本当に素敵でした。一時だけでしたが剱岳から北アルプスオールスターズにもお目見え。
帰りのテントまでの登山道も痩せ尾根でなかなかスリリングでしたが美しい景色と共に足元に気をつけて。一回、ワカンがクラストした雪に引っかかって5mくらい滑落しかけ。
怖かったー!!危なかった!この稜線は落ちたら奈落の底みたいなとこばっかり。

テントに戻りパッキングしてから13:10下山開始。登りは7時間近くかかったのに下りはなんと2時間でした。いかに重くて辛い雪だったか…。

そして翌日、ログをよくよく見てみると第一岩稜ではなく直接岩稜のさらに端っこギリギリあたりの微妙なラインを登っていたようでした。やけに短いなとは思ったんです。
雪も不安定な感じだったから時期もちょっと早かった感じもします。
来年、リベンジだ!

青空と雲海に浮かんだ山はめっちゃカッコ良くて楽しい幸せな時間でした!!
ありがとうございました。