山行報告 【2月 八方尾根

日時:2014年2月1日
エリア:北ア 唐松岳八方尾根
目的:①厳冬期の八方尾根を体感する。②赤布を張る練習。
メンバー:K村、T原(チャムラン山の会)
今年の初登山は見事な晴れ。山行は予定通りに進み、登頂に成功。そして無事に下山することができました。
厳冬の五竜岳は迫力があり、鹿島槍は双耳峰が美しかったです。当日まで準備に妥協せず、山行計画を慎重に練り、いままでの冬山山行の反省を踏まえ、臨んだ結果だったので、実力がついていることが実感できました。

<山行内容>
北陸雪崩机上講座の教材で天気図の見方を学習し、それをもとに決行10日前から毎日、トポ、新聞の天気図、ネットと気象庁の週刊天気予報、八方池ライブカメラをチェックしながら、T原さんとプランを組み立てる。
スキー場のゴンドラの始発が思っていたより早く、2人慌てて切符売場へ。
八方池山荘に到着。ワカンを着けいざ出発。強風で身体をもっていかれそうになりながらも、写真をとりつつ進む。前方には既に出発して歩いている人間がおり、3~4人ほど遠方に確認。
途中、公衆トイレの風下付近でアイゼンに履き替える。
第三ケルンを通過し、下ノ樺のダケカンバ帯に到着。
下ノ樺ジャンクション
ここで下山時に迷わないように赤布を雪面に指す。後方にいたスキーヤーはここで谷筋へドロップしており、姿が消えた。我々はここからさらに急傾斜となる長い坂をもくもくと登り続ける。

丸山ケルンに到着。
丸山ケルン
 T原さんの時計で予定より早いペースと確認。ここでピークハントできると確信。テルモスと菓子で一本とってから記念撮影。
背景の鹿島槍ヶ岳と五竜岳が美しかった。
ここから尾根が細くなる。強風で岩がむき出しの道が延びる。
ようやく山頂小屋に到着。そのまま唐松岳山頂を目指す。
山頂へ延びる尾根筋の右手に雪庇を発見。左からの強風のあおりが凄まじく、油断したら風とともに谷へドロップである。それはごめんと思い、アイゼンの刃を石道におしつけるようにガッガッと進む。
ピッケルを使って耐風姿勢をとりながらストップ&ゴーのリズムで歩く。
その途中、前方の2人とすれ違う。
山頂に到着。
唐松山頂から白馬岳

唐松岳登頂

T原さんとハイタッチをし、握手を交わす。登頂記念の撮影をする。これで今年の目標の1つが達成。とても嬉しかった。1月からこの日 までの1か月間、登頂のために時間をかけて強力なパートナーと確実な計画を練り、足りない装備を借りたり購入したりして準備したかいが あった。
山頂の風と太陽の光を2人で存分に味わってから下山。

山頂小屋の風の当たりにくい場所で一本。
帰るまで山行と気を引き締め直して出発。山頂小屋を後にする。
八方池山荘通過

ルートは往路と違う場所へ進み、傾斜の緩い谷をトラバース。少し気持ち悪い思いをしながら、道の途中にかかっていた網を超えて往路のルートへ合流。帰って調べたらそのルートは夏道ルートであるとわかった。
下界の写真を撮りながら進む。ガスの気配は感じられない。下ノ樺に到着。赤布を発見。尾根が二股に分かれていることがわかりやすい。そしてこれ から帰るルートが思った以上に、左に折れていることがわかり2人で少し驚く。尾根の下山でルーファイミスになる仕組みが改めてわかり、なるほどなと思っ た。
八方池山荘に到着。予定より早くこなすことができた。結局、山頂まで到達できたのは僕たちと他の2人だけで、それ以外の追い抜いた5人くらいの登山者とはすれ違わなかった。
山荘の外でアイゼンをはずし、ゴンドラに乗車。
今年初の登山はまことに充実した山行になったのである。
報告:K村