【山行報告】錫杖岳 3ルンゼからグラスホッパー

日程:2020年3月7・8日
メンバー:T野、T谷、T原、(会員外 M本)
山域:錫杖岳 3ルンゼからグラスホッパー


3月7日 木曜降雪がかなりあり、もともと北沢大滝から本峰正面ルンゼを計画していたが、「無理かなあ」と思いつつ雪多かったら3ルンゼからグラスホッパーをやるつもりで
0:30 金沢発 T野、T谷、M本の3人先発
3:30・4:00 槍見発 車がぞくぞくと到着
もうトレースあるしとワカンを置いていったのが失敗。
重みのあるT谷とM本が新雪にはまりまくり、というか雪に突き刺さりまくり、自分を掘り出すのにひと苦労。
他のパーティにぞくぞくと追い越される。
私も二人が邪魔なので他人のふりをして先に行かせてもらう。
6:30 クリヤの岩屋BC
幸い日帰り部隊の嵐だったらしく、クリヤの岩屋は空いていたのでテントを張ることができた。
もう何パーティ入ってることやら、と絶望感にうちのめされつつテントでストーブでお茶を飲んだり、焚き暖をとる。
9:15 3ルンゼ基部 とりあえず行ってみるが先行Pはなんか上で動かないのが見えるし、雪がどんどんとけて雪崩となって落ちてくるのでやめとく。
とくに二人はドボリまくりですごく疲れてるみたい。T谷は文句しか垂れないから気にしないが、いつもは前向きなM本さんまで疲れたというので強行しないことに。
11:45 クリヤの岩屋BC
昼食に牛バラとこてっちゃんの焼肉をして、チーズフォンジュをしてたくさん食べた。
疲れて寝ている二人を置いて一人で偵察に。
13:00-16:00
3ルンゼ基部からグラスホッパーまでトレースをつけにいく。
明日3ルンゼに先行Pいたらグラスホッパーを先にやりに行って、3ルンゼを後でやってもいいやと考え。
P4の壁偵察。
P4の壁には4本のルートがあるらしい。そのうち判別しやすそうなダイレクトルンゼとその右にあるというチムニールートの入り口を探しに行く。
15時ごろグラスホッパーを終えた人たちがおりてきた。3人連れが2組、2人連れが1組?新雪まみれだ。
降りてきた強そうなペアにダイレクトルンゼの入り口を教えてもらう。チムニールートもご存じで、いま入り口に雪ないから気合要りますよ、と。グラスホッパーどうでした?「こおってました、3ルンゼアイスないけど、易しいから」と。
17時ごろM崎パーティが帰る途中に立ち寄りうかれてぴーひゃら喋って帰っていった。

3月8日
4:15 日帰りT原さん合流 クリヤの岩屋BC着
4:45 BC発 気温高め、-4℃くらいか。
5:30 3ルンゼ基部。支度してT野ーT原ペアと M本‐T谷ペアで登る。
2P目 3級とかかれてるルートが凍ってなく雪もなく行けそうなラインがない、、さらにT谷が何か落とした。メット落としたそう。
撤退モードなところ、M本さんがドライで微妙なクライミングで2P目を突破、さすがやなあ。
あとは観光名所めぐりさながらにちょっくストーンをくぐったり、右がフリー左が人工A1のチョックストーンは、T野-T原ペアがフリーを選び、M本さん-T谷ペアは人工を行く。
二人ともアブミ使ったのはじめてだそう、使ってみたかったらしい。フォローのT谷が「アブミ回収できません」と言うのでみんなから回収しろと怒られる。
8:30 3ルンゼ終了 湿雪の中のクライミングでべしゃべしゃ。ロープも湿雪でぶっとくなってATCガイドを通過する際に泥水がしぼりだされている。
しかし大賑わいの昨日とはうってかわって3ルンゼに後続Pなし、グラスホッパーも私らだけ、、山の静けさをしみじみと味わう。

20mほど懸垂しグラスホッパーの2P目途中からスタート
1P目 最初に傾斜のゆるいアイスから、ちゃんと凍ってるし登りやすい。
うちら先行するが新雪をもがいてなかなか進まん。
3ルンゼから核心Pへ直行しているトレースが、雪に埋もれながらもまだ踏み固められていて助けられる。
9:40 グラスホッパー3P目核心ピッチ基部
ワンピッチで行くとリードに40分以上はかかるな、、M本-T谷Pの事を考えたら、いったん緩くなってるところで切った方がいいな。体がすぶ濡れなので止まってると寒くなる。
一度切って、T原さんを上げてから再開。
そこまで2パーティ目のM本さんも来ているようすが声から判断できた。
核心を終えると雪を泳ぐようにラッセルし、最終ピッチの氷でアンカーをとりT原さんを迎える。
ここは最後だしせっかくだからT原さんにリードしてもらう。
11:20 グラスホッパー終了
M本-T谷Pが「ぼくたち降りまーす」、と言ってきた。えーなんで?ロープ落とすからきなよ。とロープを垂らし登ってもらうおうとしたのだが、「やぱりおりまーす!」と降りることを決めたようなので、えー私たちシングルロープで来てるから来てくれなかったら困るよー、ロープあげてー、とお願いしてダブルロープ2本を吊り上げ、グラスホッパートップにセット。
懸垂して核心ピッチの基部まで4人で降りた。
13:00 核心ピッチ基部のつららの下がる洞穴内の残置スリングを使い3ルンゼコルへ懸垂
13:39 3ルンゼコルから3回の懸垂で基部へ 14:30着
14:39 3ルンゼ取り付で落下したヘルメット発見
15:10 クリヤの岩屋BC撤収
16:00 出発
17:00 バス停 風呂に入って汗を流し台湾料理やでがつがつと食べたのち
21:30 金沢着

3ルンゼから

グラスホッパー