北ア 硫黄尾根赤岳

日にち:2022年8月26~28日
山域:北ア 硫黄尾根赤岳
メンバー:I垣、A瀬、(F田)

昨年悪天でポシャったI垣さんとf田さんからの「湯俣川の白い滝に行きましょう」とのお誘いが、今年は「白い滝を見てから硫黄尾根の『赤岳』に行きましょう」とグレードアップ!
あのボロボロで有名な硫黄尾根ですか?しかも記録未見のルートからですか?と興味が湧きます。ぜひ行きましょう!
しかし予定した日程は天気予報が悪い。これはダメかも…、と諦めかけた所で少しだけ天気予報が変わってきました。
では行ってみますか!!

8月26日(金)
金沢に集合して新穂高温泉に向かう。無料駐車場は平日なので一番奥に駐車が出来た。
5:10 新穂高温泉ビジターセンターをスタート。長い林道歩きから小池新道へ。ゆっくりと標高を上げていく。
10:00 鏡平小屋 上空にはガスがかかり展望は全く望めない。気になりスマホで天気予報を何度も確認する。
12:50 双六小屋に到着。ここからモミ沢に向かって下っていく。幸いにも小屋の人に見咎められることはなかった。ホッ。
わずかにブッシュを漕ぎ水流が出た所で沢靴に履き替える。
メチャ冷たいモミ沢をずんずん下降していくと水量が増えていき、難しい所もなく湯俣川の本流に到着。水量が多いですね。
16:00 合流地点から少し下った”これ以上の所はない”というテント適地に荷を下ろす。
ではお泊りの準備です。宿泊用にタープを張り、雨予報を心配してその下にシングルテントを設営。さらに焚き火の上にもう一つタープを貼る。これで少々の雨でも快適に過ごせます。
その間、I垣さんは岩魚釣りへ。しかし湯俣川の大物岩魚に糸を何度も切られ、遂には竿をへし折られ、釣果は2匹でした。
夜は焚き火と各自のご馳走をいただき、もちろん岩魚はお味噌汁と塩焼きで美味しくいただきました。
そして早々に就寝。
5:08 新穂高温泉をスタートです。

9:54 鏡平のデッキ。ガスで槍は見えませんね。

12:57 モミ沢を下降していきます。

14:07 おっ、天気が良くなってきましたね。

タープ&テント。これで少々の雨でも大丈夫です。

焚き火の上にもタープを張りました。


8月27日(土)
4:30 起床。
6:00 出発です。水量の多い湯俣川を下っていく。
7:45 硫黄尾根が見え始め、硫黄の匂いが広がり、ようやく硫黄沢出会いに到着。結構かかりました。
硫黄沢はボロボロの谷に硫黄臭が立ち籠める沢。日本離れした景色に興奮します。しばらく谷を歩いた温泉溜まりを見つけて腰まで浸かる。
「あ~いい湯ですな~」「もう歩きたくなくなりますね~」とホッコリ。
いかんいかん。と先に進むと『白い滝』が遠望できました!
「わ~すごい!」
硫黄成分で真っ白の滝が流れてます。時間が無いので滝下に行けないのが残念。
ブッシュからルンゼを詰めて、硫黄尾根の支尾根に取り付く。ボロボロの岩屑と砂礫が積み重なったような尾根を慎重に歩を進める。
F田さんとI垣さんは「白山の火ノ御子尾根よりイイですね」と余裕の様子。マジですか!?
安全のために何度かロープを出して進む。
やがて霧雨が降り始める。靴は沢靴のままで行く(登山靴は結局ザックの中。重かった)。
赤岳の直下まで来て、岩峰をI垣さんリードで越えようとチャレンジするも「このルートは切り立っててダメです」と進めなくなる。折しも雨も強くなってきた。。
『敗退』『諦め』との言葉が出かかるが、F田さんが残置シュリンゲで岩峰から懸垂してルートを見に行くと「行けそうや!」
かなり怖い濡れたスラブ状の岩をI垣さんがリードで行き、赤岳の頂上に立つ!!(13:00)
「やったー!」
記念撮影を済ませ、残置支点で懸垂下降し、同ルートを下降していく。
帰りもボロボロの岩が怖い(私だけ。2人はスイスイ行きますよ)。
途中から右手の谷が「歩きやすそう」とザレザレの谷を懸垂下降で下って硫黄沢へ下る。
(ここに残置ハーケンがありました。ここは未踏ルートでは無かったか…)
そしてヘッテンギリギリでテン場に帰着。ふ~、疲れましたね~。
焚き火で冷えた身体を温め、ビールで本日の山行に乾杯します。
硫黄沢から赤岳へのルートです


6:04 では出発です!

子熊の足跡

7:44 硫黄沢に入りました。ザレザレです。

7:56 硫黄で真っ白です

熊?にしては踵が人間のような足跡です。

8:26 ここのお湯は温かいです。3人で入りました。

9:06 あれは『白い滝』! 時間がなく近くに行けないのが残念。。

9:51 ガレの谷筋を詰め上げます

11:05 硫黄尾根の支尾根は砂礫と瓦礫が積み重なったボロ尾根です。

11:38 ブッシュがあると安心します。でもその先は…

11:59 赤岳の直下手前の岩峰。このルートは行けない。しかも雨。。

12:41 一旦懸垂下降して岩峰を巻き、赤岳を目指します。

13:05 お二人の力で赤岳山頂に立ちました!!スゴイ!

15:05 早く安全地帯に帰りたい

無事にテン場に帰り着き、焚き火で温まるのです。ホッとしますね。


8月28日
夜半から雨。。タープ下の焚き火で朝食をいただき、荷を片して帰りましょう。
同ルートを登り返していくが、上部の二股を見落としてしまい、少し標高を上げた登山道に飛び出す事ができた。
あとは登山道をタッタカ下るだけ。のはずがA瀬は疲労で歩きがままならずお二人にご迷惑をお掛けしながらほうほうの体で下山(18:10)。
帰りは来たルートを戻ります。モミ沢の分岐で間違えました。。

鏡平では槍が迎えてくれました。


お二人にはお世話になりっぱなしで『赤岳』の山頂を踏むことができました!
ありがとうございました!!