【事故救助】剱岳 東大谷中尾根(文蔵尾根)

日にち:2022年5月3~4日
山域:剱岳 東大谷中尾根(文蔵尾根)
メンバー:A瀬、I垣、(F田、N森、O、M原)


GWに2泊3日で剱岳 東大谷中尾根(文蔵尾根)に6人Pで入り、上部核心部でOが岩場で滑落して足を捻挫し、ヘリで救助してもらう事故をおこしました。

5月3日
9時に北陸組と関西・東海組と馬場島に集合。計画書を警備隊に提出して出発。
雪融けが進む立山川を進む。ちょっと際どい箇所もあり、今年の通過はギリギリだったかも。
東大谷に近い所で、散歩(?)のお爺さんと出会う。毎年日帰りでこの近辺まで歩くそう。元気なお爺さんです。
東大谷から中俣に入り、h=1800付近をテン場とする。期待した雪融け水が無く、F田さんとI垣さんが左俣との分岐まで汲みに行ってくれた。ありがたい。
その間に、テン場を整地。ついでにテーブルも整地。
立派なテン場が出来たので、I垣さんの特製キーマカレーを堪能。
そしてお腹もふくれたので早々に就寝。夜は暖かかった。

5月4日
2:30起床。4:30出発。
中俣の急登を詰め上がって行く。
富高ルンゼの入り口はちょっと嫌らしいのでザイルを出してもらう。
そして富高ルンゼはさらに急登。ゼイゼイ喘ぎながらアイゼンを蹴り込んで標高を上げていく。
やがて東大谷中尾根(文蔵尾根)に吸い込まれるように尾根に乗る。

文蔵尾根は岩が立っているので、右手に巻いてから、ザイルを結びOがリードで上がる。
10mほど上がった岩場の草付きにバイルを打ち込んで上がろうとした所でバイルが抜け、でんぐり返しをするように滑落。
岩場の下で支点をとっていたので数mのフォールで済んだが、この滑落で右足首を捻挫(この時は骨折も疑った)。
足を踏ん張る事が出来ないので、上るのは無理。
懸垂で岩場から谷筋に降りて、尾根上に移動する。この移動もOは辛そう。。
「ダメや。救助要請します。」
と富山県警に救助要請をする。
尾根上で携帯電話が繋がった事は幸いでした。
何度か携帯電話でのやり取りの後、富山県警の防災ヘリが飛んできてくれてOを手際よくピックアップ。
さて、我々は下山にかかりましょう。
文蔵尾根を下降していき、途中で右俣に降り、長い長い立山川沿いを歩き、日が暮れる直前に馬場島に帰着。
馬場島の詰所に、下山報告とヘリ救助のお礼と謝罪に伺いました。

富山県警の救助隊の皆様には、大変にご迷惑をお掛けすると共に、大変にお世話になりました。
馬場島に寄った際にも親切に対応をしていただきました。
今回の「事故」を振り返ると、滑落自体は起こりうる事だと思います。(ご批判もあるかと思いますが)
その時に直下に支点をとってあったとしても、滑落の体制によって怪我につながる事があります。
そしてその後に出来る事は、「事故」を拡大させない、無事に下山する、と目的をシフトしてベストを尽くす事です。
今回は、携帯電話がつながる場所であった事、ヘリが飛べる天候とタイミングであったという『幸運』。
そして早々にヘリ救助を『決断』した事は、良かった点だと思います。

Oは、病院で検査を受けた結果、手術までは必要ではない事が分かり、当日に帰宅する事ができました。
Oがザイルを結び登る。真上のブッシュと岩が見える所で滑落しました。

懸垂で尾根上に戻ります。この間の移動だけでも辛そう。

富山県警ヘリ「つるぎ」にピックアップしていただきました。