剱岳 小窓尾根

日にち:2023年5月3〜5日
山域:剱岳 小窓尾根
メンバー:I垣、他1

5/3  馬場島〜雷岩〜小窓尾根 2121m  泊
5/4  泊地〜三の窓 泊
5/5  泊地〜剱岳〜早月尾根〜馬場島

5/3  晴れ
6:00、馬場島派出所で登山届を出したら取水口のところが工事しているからいつもの高巻きルートが使えないとのこと。行ってみると確かに綺麗に刈られていて工事のワイヤーやピンクテープの印が…。これらに惑わされ上がりすぎたりして彷徨い、かなりの時間ロス…雷岩に到着が10:30。やっと小窓尾根に取付き始めました。雪が全然なくて泥と薮を掴みながら踏み跡を上がっていきます。尾根にしっかり上がり1614mピーク手前くらいから雪が出てきました、と同時に本格的な藪漕ぎスタートでした…。薮が濃くて重たいザックに引っ張られながら2121mピークまで何とか辿り着きテント設営。
富山の夜景と山の景色が素晴らしかったです。

5/4  晴れ
5:30スタート。2121mピークから一旦降り、なかなか厳しい木登り付きの雪壁を登り、ちょっと嫌らしいボルダームーブを超えて岩混じりの雪壁を登ったらニードルへ。
ニードルは池ノ谷側に巻きながら上がるのですがルートは明瞭でした。基部からトラバース気味に懸垂しましたがてっぺんに残置スリング見えたような。登って見たい気もしましたが時間も押しているし先を急ぐことにします。
登り返してドームへ。ドーム登りは悪そうに見えたけど取り付いたら楽しく登れました。ドームもやはり池ノ谷側を巻きながら上がります。
ピラミッドピークの登りで私は暑くてテムレスを外し、落としてしまいました。
マッチ箱の登りは最初がスラブにアイゼン前爪で立つのが怖かったです。
ニードルからマッチ箱までは登りやトラバース、下り等細かくロープを出しました。雪もかなり緩んで雪崩も一日中、あちこちで聞こえていたし稜線上に雪が繋がっていることも少なく藪漕ぎも前日程ではないけど続いていました。
マッチ箱を過ぎたらやっと三の窓が見えてきて、何とか頑張ろうと小窓の王に向かいました。最後の嫌らしい雪壁が本日最後の核心。そこからは小窓から上がってきているトレースもあり、小窓の王から最後に40m懸垂をしたら後は軽く登り返して三の窓です。19:00到着、14時間行動で長い1日でした…。
夜は風が強く翌日行動できるか不安になりながら眠りました。
お天気は良く、今夜も素晴らしい夜景でした。

5/5 晴れ
準備をしているとチンネを登りに3パーティーも来ました。みんな凄いです。
5:40スタート。風も落ち着き、北方稜線はおかげさまでトレースバッチリ、池ノ谷ガリーも朝イチで怖くなく通過。
本峰まで順調に上がれました。剣尾根や八ツ峰にもトレースがあり、トレースを見るだけでカッコよくて憧れます。8:30登頂。
あとは長い長い早月尾根を下るだけ…懸垂2箇所しました。
アイゼンは1400mくらいまでなかなか外せませんでした。途中で地震があり、びっくりしました。1000mあたりからは春のお花が咲き出していてカタクリロードもあり楽しみながら歩けました。16:20、馬場島到着。
今回も感謝でいっぱいです。
ありがとうございました。