米国 ヨセミテ国立公園 ハイシェラ 1

アメリカは何度か来てますがクライミングは初めてです。途中報告します。

今年のハイシェラは記録的な大雪でタイオガ峠が開いたのも遅くキャンプ地は閉まっていて峠を越えたところのリーバインのキャンプ場が辛うじてやっているのを予約。
テーマ ハイシェラのマルチピッチを4,5本登る

メンバー:T野(記録)、会員外1
山域:米国 ヨセミテ ハイシエラ
行程(途中報告):
High Sierra Climbing 2023 September
2023年9月07日(木)〜21日(木)
07日(木)関空==サンフランシスコ===フレズノ===ユニバーシティインフレズノ
08日(金)Motel ===(アプローチ偵察)== Lee ViningのMono Vista RV park
   キャンプの手続き設置と買い出し等途中、Cathedral PeakとThird Pillar of Danaアプローチの偵察
09日(土) No. 1 Cathedral Peak, Southeast Buttress (5P, 5.6)
10日(日) Third Pillar of Danaのアプローチの偵察。
11日(月)  Third Pillar of Dana, Regular route (5P, 10b)


9月7日 関西国際空港-サンフランシスコーフレズノ
レンタカー車が返ってこないとかで1時間空港で待たされる、買い出しなど

9月8日 フレズノーヨセミテを通ってLeevineへここでキャンプ
途中いくつかのルートの入り口を確認

9月9日
Cathedral Peak, Southeast Buttress 5.7 5p
朝5時すぎテント発 
6:10 アプローチ
8:30 とりつき 後ろから2人P 先に行ってもらう
9:00 スタート 雲行きが怪しい
2P途中から雨がぱらつきだす。雷雲があったら行かないと言っていたのでここから降りるのかと思いきや、あれ?行ってしまった。
3-5P 雨は土砂降りてほどではないが大粒の雨で風がすごい。雨具の上だけ着るが雨は降らないし暑さとの闘いみたいにきいていたので
下はモンベルのコットンパンツできてしまった。ずぶぬれでマジで寒い。歯の根が合わないくらいガタガタ震えながら、アメリカの岩場は残置などいっさいないし3P以降はしっかりした立木もないので登るしかない。
とにかく先を急ぐ。
岩のフリクションはよいのだが濡れたらさすがに滑らないか怖い。
12時くらいに登攀終了。
60mロープ一本で2回ほど懸垂して緩いところまで降りて、風から逃れたところで着れるものをすべてきてカッパの下もはいてやっと人心地ついた。低体温症までいかなくて済んで助かった!携帯も圏外だし電話もないので救助も呼べないものね。ヨセミテは全面的に通信状態がよいらしいがここはどこも圏外。
雨は雹に変わった。天気予報はちゃんと悪い予報だったらしく、人気ルートで早く出発しないと渋滞に巻き込まれるらしかったが私らと先行した二人以外は雨具をきたハイカーしかいなかった。なかなか厳しい初日になりました。
キャンプ地に戻りシャワーを浴びて生き返りました。
前のキャンピングカーの人たち一日中チェアーに座っておしゃべりしているのだが、私にリスがあなたたちのナッツを食べて行ったよと教えてくれる。ナッツの袋が食い破られていたが中身はだいぶ残っていた。追い払ってくれたのだろう。

9月10日 休養日
明日登るサードピラーオブダナの取りつきを確認していたが、暗い中歩くので1.5時間ほど歩いて確認しビショップという町まで行き国立公園管理事務所にMt.Whitney 山の入山許可を確認にいくが平日しか開いていなくて閉まっていた。
お店に行ってパンを買いGSでガソリンを入れる。CA州は特別物価が高い州なのでL200-250円くらいかな。
ギアショップに行って店員さんにMt.Whitneyの雪の情報をきくと、私たちの予定しているEAST Buttressに知り合いが行って雪渓が固くて下るのにアイゼンとピッケルがいるというので、私たち持ってきてないというと店でレンタルしていると言ってモノを見せてくれた。
しかしMt.Whitneyの入山許可は1日しかとれなかったので、オンサイトで3日取ることができれば行けるのだが、アイゼンがいるくらいならやめようか、という話に傾く。
帰ったらテントに穴が!たぶんナッツに味をしめたリスがナッツをもとめてきたのだろう。幸い中には何もなかったのでテントの穴だけで他に被害はなかった。
このキャンプ場はクマはこないらしくクマよけの食糧庫はないが、他のキャンプ場には食料をいれる金属のクマボックスがある。テントには食料を残すべきでなく車にも食料を残すべきでないので食料は車のトランクに全部いれていたがすごく熱くなるから食べ物は米やパンと油以外は乾燥品と果物くらい。肉や卵は買えない。

9月11日 
Third Pillar of Dana, Regular route
5.10b 5P 標高差180m
5時すぎキャンプ地発
5:30 アプローチ歩き出し はっきりした位置はわかっていなかったので結構うろうろしたがどうもこれだろうという場所にいき準備をしていると二人の若者が出現。
8:30 3級程度の岩場をとりつき迄降りていく。二人の若者のほうが早いので先に行ってもらう。
ダイヤモンド岩、見落としたことに気が付き少し登りなおしで右に入りさらに下降。雪渓を渡り先行Pを待ちながら登る
アメリカの1Pはまるまる50mのばしての1Pなので5Pとはいえ日本なら7-8Pのルート。残置は2P終わりの松の木に捨て縄があった。あとは全部カムで構築。
あとからもう1P女性Pがきて2Pでわたしがチムニーで時間をかけていると相談して別ルートをとることにしたらしく声が聞こえなくなった。
3P目からはまた同じルートにもどってきたので我々は3番手となりまたピッチ待つことに。
4P最後当たりの6m程度が難しかった。
5P目はハイライトで見栄えがよく同行者はこのピッチの写真のカレンダーをもってそのページを切り取って飾っていてここを登るのが数年来の夢だったそうだ。
初めて聞く話だったがどうりでしつこかったわけだな。最後は根負けでしたもんね。
しかしこのルートに対し私のリーチなさすぎ。飛びつこうが何しようが届かないところが何か所かあり、幸いフォローだったから一瞬ロープを引っ張って取りに行った。届けばガバなのでグレードは10台なのだが156㎝の自分にはリードできない箇所が多いルートだった。
6時間かけて5ピッチ終了下降をはじめた台地上に戻れた。
同行者は夢がかなったので機嫌よいが私はA0しまくりで登ったので敗北感でいっぱい。
また雹が降り始めた中を1時間半で車まで戻りました。帰ったらシャワーをあびてジャガイモを細きりしてフライパンで揚げて夕食に。ジャガイモ半分ずつだと少し物足りなかったのでリスの食べ残しのナッツをたべて終わり。

9月12日 朝 事務所のテラスまでいけばWiFIがはいるので、返信しないとならない仕事を片付ける。
Mount Connis の下見に行く。
マツオウジみたいなキノコをみつけて油でいためて食べた。
明日は150m(500ft)のトラバースがある、Lamb Dome On the Lamb ルートを予定。


third pillars of Dena 真ん中の尖ったところ

Mount Connice 登るかもで偵察

マツオウジの仲間。油でいためて食べた